【コラム】つらいトイレトレーニングがいらない

「いいこと満載、ふんどし育児をするとどうなるの?」

・つらいトイレトレーニングがいらない

ふんどし育児では、基本的にトイレトレーニングがいりません。もしするとしても、楽に済みます。
なぜなら、ふんどし育児で育っている子は、

・持って生まれた排泄感覚を維持しているから、トレーニングによってその感覚を再獲得する必要はない
・そもそも「おむつ」というほどのしっかりした「漏れないおむつ」をしていない
(紙おむつからのトイレトレーニングをする場合に履くトレパンより、さらに漏れやすいものをつけているのが基本の状態)

という状態にあります。
その状態を前提として、すくすくと育っていれば自然と、おしっこ・うんちが出たこと、出ることを自然と教えてくれるようになるでしょう。うちの場合は、一歳半くらいには「おしっこ」と言ってからおしっこしたり、「うんち」と言ってしゃがんだりすることが増え、一歳八か月くらいからは「おしっこ、出る(出た)」などの二語で報告してくれるようにもなりました。

そして、二歳~三歳でトイレまで歩いたり座ったりする身体の動きが楽々できて、かつ、なんでも大人や大きい子がしていることを真似したいという欲求がむくむく湧いてきたときに、他のこと同様に排泄もトイレでしたくなるでしょう。(ただし、二歳のイヤイヤ期も関係しているので、その意味では一筋縄ではいかないことも多いと思います。年上の排泄を見て、そうした自立している子の真似をしたいという思いが湧く状況であればスムーズに行きやすいかもしれません)。

もちろん、トイレトレーニングは必要なくても、おむつやパンツの外でおしっこやうんちをしようと思うようになったらどこでしたらいいかを事前に伝えておくことは必要です。自分でそこまで行って用を足しやすい状態を作っておいてあげることも大事です。
どこでするかは、いくつか試してみて子ども本人が気に入る場所にしたらいいと思います。わたしの場合は、子どもの様子を見ていて、今のおしっこ・うんちの仕方を変えるのは嫌がりそうだなと思ったので、今しているしゃがんでするスタイルそのままでできるおまる的なものはないかと考えました。「和式トイレの小さいの(おまるのように座るのではなくて床面に穴が開いていてそこにしゃがむ)があればいいのになあ。」と思い、それに近い状態にできるものは何かな……と考え、思いついたのが細長くて浅いトレー。それなら今のようにしゃがんだ足の間の隙間に入り、お尻についてしまうことがなさそうです。

さっそく100円ショップをいくつか回り、幅や高さ的にちょうどいい物(幅10cm×長さ25cm×高さ3.5cm)を見つけました。角が丸くなっているのもお尻が当たったときにも違和感がなくてよさそうです。普段はあまりカラフルなものより自然な色合いのものが好きなのですが、ちょっと目立つほうがおしっこしたいときにすぐに見つけられるし、その頃はいろいろな物を色の名前で呼ぶのが子どもの中で流行っていたので、明るい黄緑色のトレーにしました。

そして、実際に使い始めるとき。二歳になって「イヤ!」が多くなってきていたので、「今度からこれでおしっこ、うんちしようね」と正面から言ったら絶対に「イヤ!」と言うだろうと予測できました。そこで、まず手近にそのトレーを置いておき、子どもを下半身はだかんぼにしておいて遊ばせておいたところ、おしっこをシャーとし始めました。そこで、サッとトレーを取り出して置き、何も言わずおしっこを途中からそのトレーで受けました。子どもは案の定「あ、みどり!」とトレーに注目。おしっこが終わったら、わたしは「おしっこトイレにバイバイしてくるね」と言って流しに行き、洗ってまた置いておきました。それを2回繰り返したところ……洗濯物を干していたら、隣の部屋にいた子どもがやって来て「おしっこ、でた」と言います。行ってみたら、トレーに黄色い液体がたまっていました。

その後は、トレーで自分ですることもあれば、わたしのところに来て「おしっこ」と言い、わたしがトレーを持ってくるのを待っていることが多くなりました。うんちについても同じように、しゃがんでうんちスタイルになったところにサッとトレーを足の間に入れるということを何度かしていたら、そのうちに、わたしのそばにしゃがんで、「うんち!みどり―!(うんち出るよ!みどり持って来て!)」と言うように。

最初はトレーを1つだけ買ったのですが、寝室で「おしっこ!」とか「みどりー!」と言われたときに居間まで取りに行くと待たせる時間が長くなってしまうので、もうひとつトレーを買ってきて居間と寝室に置きました。おまるをいくつも買ったりトイレを増設するのは大変ですが、トレーは2つ買っても200円、3つ買っても300円なのもうれしいところです。
と、あまりに楽々進んだように書いてしまいましたが、途中で失敗(子どもではなくわたしが)もしてしまいました。寝室で子どもが「おしっこ」と言うので、トレーを渡したところそこにしている様子。ちょっとよそ見して終わったころに見たらトレーは空。「あれ?出なかったんだ。」と思い、トレーをよけたところ……黄金の水たまりが横にできていて、それがツツーッと流れ、今まさに布団に到達せんとするところ。思わず「わっ!」と大きな声を出して反射的に布団をバッと勢いよくよけてしまいました。一瞬の後、「しまった!」と思って子どもの顔を見たら、明らかに傷ついた様子。
あわてて「お母さんびっくりして大きい声出してごめんね。みどりに入らないことがあってもいいんだよ。」と謝っても、目を合わせてくれません。その後しばらくは、「おしっこ」「うんち」も言わなくなり、している途中にトレーを差し出しても「イヤッ!」と言って押しのけるようになってしまいました。

その後、半日祖父母宅に滞在した際、全部のおしっこ・うんちをお風呂場でできて一度もパンツやズボンを濡らさなかったという成功体験で自信をつけ、翌日から再びトレーでするようになりましたが、先の失敗体験からわたしは
「トイレトレーニングを一からするとしたら、お母さんには感情を瞬時に抑える力が相当必要なんだな。子どもを傷つけないで、親子間の感情もこじらせないでうまく自立まで持っていくのって難しいだろうなぁ」としみじみ感じました。

この原稿を書いている二歳一ヶ月の段階では、自宅での排泄の自立が7~8割程度です。外出時は自分からは言ってこないので、出そうなタイミングに軽く「おしっこ出る?」と聞いて、出ると言ったらさせています。遊びに集中しているときは、あえて声をかけず、おしっこが出たら着替えさせるようにしています。試しに保育園にお迎えに行って部屋を出るときに「トイレでおしっこしてく?」と聞いてみたら、「イヤーーーッ!」と激しく断られました。あとは、子どもの中でしたいと思うタイミングで徐々に自立していったらいいかなと思っています。
ふんどし育児で持って生まれた排泄感覚を持ち続けていれば、トイレトレーニングでその感覚を再獲得するというプロセスは必要ないわけなので、したくなったらそこで排泄できる環境だけ整えておいて、あとは待っていればいいと思います。
待つのは一見大変そうですが、多少漏れるとはいえ、小さいときからふんどしでやっていると、だんだん出そうなタイミングがお母さんのほうでもわかってくるので「予想外にここで今出ちゃった!」ということが少なくなり、あわてることはどんどん少なくなっていくという面もあります。

「そう言うけどね、周りからのプレッシャーが強いのよ!」という反論が即座に飛んできそうです。たしかに!わたし自身、二歳過ぎたら急にその話題が周りで増えたり、おばあちゃんに、前回会ってから1、2週間しか経っていないのに毎回「おしっこするとき、出る前に教えるの?」と聞かれるようになり驚いているところです。
そうですね……でも、そこであせってトレーニングして、子どもが自然とトイレやおまるでしたいなと思う気持ちをこじらせてかえって自立が遅れる可能性を考えると、ぐっとこらえたほうが早道のようにわたしは思います。ふんどし育児をして、子どもの排泄に間近でずっと向き合っていると、子どもにとって一番いい時期に自分でするようになるはずとスッと信じることができるのです。(漏れるのには慣れてるし!笑)

ちなみに、漏れやすいスタイルのおむつ(ふんどしやパンツのみ)をしているとある現象がおきます。
子どもは、お母さんはいま手が離せないと言っているけれど、おしっこが漏れたと言った瞬間、一気に優先順位を上げて自分のところに来てくれるということを知っています。わたしは、子どもが「おしっこ出た」と言うので「あれ? さっき出たばかりなのにもう出たの?」と思いながら行ってみると、ちょっとしか出ていないということを何度か経験して、「ああそうか。遊んでほしいというのを待たせて家事をしていたからだな」と気づきました。
「漏れて汚されたくない」とお母さんが強く思っていればいるほど、おしっこが漏れた瞬間にお母さんが飛んでくるスピードは速くなります(苦笑)
だから、トイレトレーニングをする場合であっても「漏らさないでほしい!」と強く思っていると、かえって子どもがお母さんの反応を求めて漏らすということもある、ということは、頭に入れておくと悪循環を防げるかもしれません。

(第一章「いいこと満載、ふんどし育児をするとどうなるの?」より抜粋)